個人の見た目・性格などの特徴やお仕事などによって、等級や慰謝料など結果は変わります（判例より）

お一人お一人によってお見た目やご性格が異なるため、同じような事例でも、特質が考慮され結果が変わることがございます。

また、接客業など見た目がお仕事に大きく影響する場合にも、通常より考慮された結果になることがございます。

以下では、そのような判例をご紹介いたします。

【失調麻痺・高次脳機能障害等　１級の事例】

〇１級高次脳機能障害等（併合1級）の会社員（男・固定時25歳）

↓高度の認知障害・性格変化のため幼児返りし体重100㎏の巨体で両親に甘え、力加減なくスキンシップをする。将来は職業介護人に依頼する必要がある

日額１万2000円を認めた

（横浜地判平20.3.28　自保ジ1748・10）

まずは、【自賠責14級に至らない後遺症があった場合等】

…自賠責14級に至らない後遺症があった場合等（例えば３歯以上歯科補綴の場合は自賠責14級であるが２歯の場合は14級に至らない等）は、それに応じた後遺障慰謝料が認められることがある

〇顔面醜状（７級12号）、左足関節の可動域制限（等級非該当）、左足醜状痕（等級非該当）の看護師（女・事故時27歳）

↓仕事の際は患者と間近で接し、また手術帽をかぶると額の傷跡が露出、加えて看護師は立ち仕事であるにも関わらず、左足の傷跡により相当の精神的苦痛を受けている

1220万円を認めた

（事故日平10.4.29　大阪地判平14.6.20　交民35・3・833）

【自賠責14級に至らない後遺症があった場合等】

…自賠責14級に至らない後遺症があった場合等（例えば３歯以上歯科補綴の場合は自賠責14級であるが２歯の場合は14級に至らない等）は、それに応じた後遺障慰謝料が認められることがある

〇洋服デザイン販売会社経営兼ファッションモデル（女・年齢不明）

↓鼻の直径1.5cm大の傷跡、毛細血管拡張性の症状は後遺障害等級に至らないが、日常生活や精神面に影響する。またモデルは容貌が重視される職業のため本件事故後仕事が不可能になり廃業した。このことから逸失利益も否定できない

傷害分、後遺障害分200万円を認めた

（事故日平14.12.7　東京地判平17.5.30　自保ジ1617・21）

○出産予定日の4日前の事故により死産したとして、800万円を認めた（事故日平1.7.26　髙松高判平4.9.17　自保ジ994・2）

○事故の衝撃により妊娠2ヵ月の胎児が死亡したとして、150万円を認めた（事故日平2.8.13　大阪地判平8.5.31　交民ジ29・3・830）

○事故の衝撃により妊娠27週の胎児が死亡したとして、250万円を認めた（事故日平7.6.9　横浜地判平10.9.3　自保ジ1274・2）